日本時間の10月5日の夜から10月6日の午前2時ごろまでにかけてDelveリュージョンのFWST-8星系において、Keepstarの建造を目論む反Imperium連合(以下P.A.P.I.)とKeepstarの建造を阻止しようとするImperiumの間で極めて大規模な戦闘が発生しました。
具体的な状況などは後述するとして、結果は以下となりました。
Team1がImperium側、Team2はP.A.P.I連合
https://fleetcom.space/battlereport/vca6nWTR6iGRETM2k
なおKeepstarのkillmailが生成されていないため実際の被害額はP.A.P.I側がさらに200B程追加されると思います。
損害額を計算するとP.A.P.I側420Bに対してImeprium側は922Bとなります。
背景
ImperiumはNull-sec宙域の4分の1以上を直接的もしくは間接的な影響下に収めていましたが、
今年の7月に勃発したWorld War Bee II(以下WWB2)の結果、これまでに多くのリュージョンを失い、10月初頭の時点でほぼ無傷で影響下におさめているリュージョンはたった2つにまで縮小されました。
そのうちの一つがImperiumの本拠地であり、全宇宙でおそらく最もプレイヤーに開発されているであろうDelveリュージョンであり、P.A.P.I.の最重要攻略目標でもあります。
これ以上後には引けないImperium側としてはDelveリュージョンを何としても死守する必要がありました。
Delveのアキレス腱
Imperium側は保有するほぼすべての戦力をDelveの防衛のために集結させた結果、Delveリュージョンは強固な要塞と化していました。
しかしDelveリュージョンにも弱点と言える場所があります。NPC勢力であるBlood Raiderが領有しているいくつかの星系(以下NPC Null)であり、今回の戦場になったのもこのうちの一つでした。
これらの星系はシステム上Imperiumが領有していないため、防衛に有効ないくつかの建造物を設置することが出来ず、P.A.P.I.側にとってはDelveに橋頭堡を築くのにもってこいの場所といえます。
奇襲攻撃
Keepstarの建設を事前に察知された場合、Imperium側が設置そのものを全力で阻止するのは目に見えています。
そのため10月5日の夜、P.A.P.I.側は極秘裏にFWST-8星系にKeepstarを設置しはじめました。
さて、ここで一旦ストラクチャの建設の過程を改めて確認してみましょう。
設置準備開始→15分経過→設置準備終了
→24時間の無敵時間
→本設置開始→15分経過→本設置終了
10月5日の夜、P.A.P.I.側はKeepstarの設置を開始し、このあと15分間攻撃を受けなければ設置準備が終了し24時間の無敵時間に入ります。
敵の眼前に設置するようなケースでない場合、この設置準備の15分間に攻撃されることは極めて稀であり、そもそも敵が気づかないケースがほとんどです。
しかし流石はImperium、NPC Nullを監視しているキャラがKeepstarの設置準備を発見し、たった4分でKeepstar設置阻止の先遣隊がKeepstarに攻撃を開始し、設置準備のタイマーはそこで止まってしまいました。
こうなってしまっては、P.A.P.I.側としては戦力を投入して、Keepstarに攻撃をかけているImperiumの艦隊を排除し、なんとかKeepstarの設置準備タイマーを進めるしかありません。ここまで極秘裏にすすめていた以上、ほとんどのP.A.P.I.のメンバーは事前に知る由もなく、緊急の軍事召集要請がP.A.P.I.の各アライアンスに対して発令されました。
もちろんCaladrius Allianceも事態の緊急性を鑑みて、直ちに最高レベルの軍事召集をかけ、宇宙の反対側に位置するBranchリュージョンから可能な限り多くの戦力をかき集めることになりました。
過熱する戦場
2隻のDreadと数十隻のSubcapitalによって構成されたImperiumの先遣隊による攻撃から始まった戦闘は急激に拡大していきました。
P.A.P.I.側の各アライアンスはそれぞれ独自のSubcapital艦隊を編成しつつ戦場に急行し、Imperium側も増援を送り込む体制を整え次々に増援が送り込まれます。
Caladrius AllianceはP.A.P.I.側の艦隊を支援するため電子戦に特化した艦隊を編成し、Imperium側の増援に対してひたすら電子戦を仕掛けて妨害しました。
Caladrius Allianceの活躍もあってか、Imperium側はSubcapitalのみではKeepstarの設置を阻止できないと考え、遠距離戦に特化したDreadを逐次投入する戦術に切り替えていきます。
Imperium側の戦術は、Keepstarから200km以上離れたランダムな場所に逐次的に遠距離装備のDreadを投入し、これらのDreadからの攻撃でKeepstarに少しずつダメージを与えつつタイマーを止め続けるというものでした。
この戦術の優れている点は、Siege Moduleを起動したDreadはECMの影響を受けないため電子戦による妨害が難しく、かつ2-3隻以上Dreadがいればタイマーを確実に止められるという点でした。
これだけ聞けば完璧な戦術のように思えますが、この戦術には、投入されたDreadがまず間違いなく死ぬという致命的な欠点があります。つまりこの戦術は極めてコストが高くつくのです。
Imperium側ももちろんこの欠点を知っていますが、それでもこの戦術を採用したのは、それだけ追い詰められていたからでしょう。
この他にもImperium側は大量のStealth Bomberをバラバラに戦場に投入しクロークデバイスを用いた一撃離脱戦法を用いたり、通常のSubcapital艦隊を自殺覚悟で突撃させてKeepstarを攻撃させたりすることにより、なんとかKeepstarのタイマーを止め続けます。
P.A.P.I.側も最初はSubcapital艦隊のみで対応しますが、埒が明かなくなってしまったため、相手の遠距離型Dreadのすぐ近くに近距離高火力型のDreadを投入して倒したり、ついにはSuperCapitalを戦場に投入していくことになりました。
泥沼
ここまで状況が進んでしまった以上、どちらも後には引けません。
Imperium側としてはすでに100隻を超えるDreadを逐次投入・撃沈されている一方、なんとかKeepstarの設置準備タイマーの進行を止めることには成功しており、今までの犠牲を無駄にしないためにもさらに多くのDreadを投入せざるを得ません。
一方P.A.P.I.側としては数の上では有利であり、敵のCapitalもsubcapital艦も撃沈前提でKeepstarを攻撃しているので一方的に撃沈し放題といった状況であり、
みすみすKeepstarを壊させてあげる道理もないのでSuperCapitalまで投入して片っ端からImperiumの艦隊を撃沈させていきます。
この時点でもはや戦闘というより、一方的な虐殺の様相を呈していたと言えるでしょう。Imperium側はP.A.P.I.のフリートには目もくれずひたすらKeepstarを攻撃し、P.A.P.I.側はそんなImperium側の艦隊を片っ端から「排除し続け」ていたのですから。
またCaladirusの艦隊は敵の艦隊を妨害することに特化した艦隊であったため、Imperium側の艦隊を単独で「排除する」ことは出来ず、敵のMuninn艦隊やCerberus艦隊に突撃し続け、彼らのストラクチャへの攻撃能力とロジ能力を封殺し、「無力化する」ことに専念をしていました。
終局
最終的に922B ISKというKeepstar1つを壊すために払う犠牲としては大きすぎる損害を出しながらも、ついにImperiumはKeepstarの破壊に成功しました。この時点において、Imperiumは戦術的には大敗北を喫したもののなんとか戦略的勝利を収めたと強弁することが出来るかもしれません。
一方P.A.P.I.はKeepstarを破壊されたものの、その数倍の損害をImperiumに与えることが出来たため、ある程度は満足できる結果となったと言えるでしょう。
最終的な勝者は誰か。それはその人が所属する組織によって変わるでしょうし、少なくとも双方ともに自分たちが勝ったと勝利宣言をしています。
とにかくFWST-8星系における戦いはこれで終わりました。
そう、誰もが思っていた。
急転
P.A.P.I.側は壮大な罠を仕掛けていました。なんと先ほど設置したKeepstarそのものが釣り餌だったのです。
Imperiumが意気揚々と満足して帰っていったあと、P.A.P.I側は改めてFWST-8にKeepstarを設置し、その設置準備を終えてしまいました。
結果的にImperiumはKeepstarを破壊したもののそれの数倍に上る損害を出し、戦略的にもFWST-8星系におけるKeepstarの設置準備を阻止することはできなかったのです。
一方P.A.P.I.側としてはKeepstarを1つ破壊されたもののまだまだいくつも予備のKeepstarを準備しているので、Imperiumに与えた痛手に比べればそこまで大きな被害とは言えないでしょう。
なにより今まであまり正面戦闘での出番がなかったSuperCapitalパイロットたちが思う存分敵艦をタコ殴りに出来たので士気の面でもかなり良い効果があったのではないかと思います。
最後にこの戦いの戦闘記録は以下の通りとなります。
https://fleetcom.space/battlereport/vca6nWTR6iGRETM2k
なおKeepstarのkillmailが生成されていないため実際の被害額はP.A.P.I側がさらに200B程追加されると思います。
こうしてみると最終的に双方合わせて1.2T ISKの損失が発生していることがわかります。これは日本円にしておおよそ165万円になります。
この記事のタイトルを第一次 FWST-8の戦いとしているのは、この記事の投稿時点から約12時間後にほぼ確実にFWST-8星系においてKeepstarの設置完了タイマーを巡る大規模戦が発生すると予想されるからです。
既にImperium側もP.A.P.I.側もこのKeepstarの設置完了タイマーのために召集をかけ始めています。
Keepstarが無事にアンカーされるのか、それともImperium側が意地を見せて破壊するのかはわかりませんが、どちらにせよWWB2の天王山の戦いになる可能性が高いと言えます。
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