ESPM記事 Suzumeのnullへの誘い

電気羊SUZUME LAURANTの完璧に幸福なNULL生活 #96

対象:eve onlineを始めようか迷っている人・初心者・null未経験者
効能:eve onlineを始めたくなる。nullCorpに入社したくなる。※効果には個人差があります
使用上の注意:好きとか嫌いとかはいい。このブログを読むんだ。

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Suzume Laurant is AUTHOR

今回は緊急バトルレポートです。
このバトルは私が直接参加したわけじゃないんですが、初心者の方に色々解説するのに良いネタだと思いましたので筆を執りました。

初心者及びHi-Secの皆さんをnullへ誘う初心者シリーズ記事の目次はこちらから。シリーズまとめ読みはこちらをどうぞ。

今回はM2-FXEシステムで発生した超大規模線の顛末です。

M2-FXEで何が起こったのか?

まずは起こった事について説明しましょう。

例によって今、宇宙を二分する戦争が起こっているのはこのブログでも述べたとおりです。
その一環として、PAPIこと反Imperium連合はデルブリージョンのM2-FXEシステムにあるキープスターに攻撃を仕掛けました。
年末年始の休みを消費し、双方が多大な戦力を注ぎ込んだ衝突の末、キープスターはシールドとアーマーを喪失しファイナルリーンフォースに突入。
日本時間の1/3朝、ついにキープスターの破壊を巡る攻防のタイマーが回り始めたのです。

Imperium側は4000以上のアカウントを動員して防衛のため待機。
対するPAPIは出撃拠点に6000以上のアカウントが待機しているというちょっとあり得ない態勢で進撃準備。
あるいはeve onlineの記録を更新する10000アカウントの戦いが起こるのか、と思われました。

ところが、PAPI側が攻撃のためのタイタン艦隊をジャンプさせたとき、問題が発生します。

ゲートをくぐったときに見えるこの、なんかふよふよした空間。ハイセクにお住まいの方も見覚えがあろうかと思われます。
こいつはワープトンネルとか言われ、システムが切り替わる際などに表示されるのですが、大規模戦の戦場に飛び込むときなどはサーバーの能力限界により、下手したら数十分間続くこともあります。

これがタイタン艦隊に発生しました。
そして、ジャンプしたタイタンのうちあるものは結局ジャンプできず、あるものは出撃拠点システムの別地点に出現。
そしてジャンプに成功したものは……破壊されました。

数時間単位のワープトンネルを抜ける前に破壊されたり、抜けられても操作を受け付けられないまま撃沈されたり。
タイタンが居たのはキープスターを挟んで敵タイタン艦隊が待機している場所の反対側くらいで、敵タイタンの攻撃は届かなかったんですが、敵SC艦隊の艦載機がえっちらおっちら頑張って飛んできて攻撃を開始。
PAPI側はもちろんこれを想定しており、ECM艦であるグリフィンを用いて敵艦載機のターゲットを逸らしてタイタンを守りキープスターを殴り続けるという作戦を想定していたのですが、そもそもタイタンすらまともにシステムに入れていない状況でそんなもんがまともに機能するはずもなく、運悪くジャンプできた170隻余りのタイタンは全てが一方的に虐殺されたのです。

システム解説:グリッドロード

何故こんな事になったのか?
それは概ね、グリッドロードの問題です。

そもそもeve宇宙の全ての星系は、決して星系単位でマップ処理しているのではなく、それを細切れに切り分けた『グリッド』というミニマップ単位で処理を行っているのです。
このグリッドの大きさは可変ですが、まあ何万キロも離れたら敵味方共に視認できなくなると思えばOKです。

で、大雑把に説明いたしますとグリッドに入るときは、そのグリッドにあるものを全て読み込んでクライアントの表示に反映するのですが、過負荷でサーバーが重く、さらにグリッド内に大量にオブジェクトがあったりすると、その内容を全てサーバーから伝えてもらうまでにとんでもなく時間が掛かります。
トンネルの間は、実はこの処理をしているんですよね。

しかし、グリッドがロードされて周囲の光景が見えるよりも、移動先に船が出現する方が先なんです。

ゲート移動時の無敵時間はその隙をどうにか埋めるためのもんだったりするんですが、大勢のプレイヤーが動いてサーバーが重いときなどはトンネルを抜ける前にゲートジャンプの無敵時間が切れて、周りが見えるようになった時にはゲートキャンプに撃ち落とされている……という事態が発生します。
(これは私も何度かやられました)

要するにそれと同じ事がジャンプしたタイタンに起こった。
タイタン側はまだ周囲の光景が見えず行動不能なのに相手からは見えていて攻撃のターゲットになる、という状況に陥ってしまったのです。
そもそも現場に入ることすらできなかったタイタンがかなり居ましたのでその時点で数的にどうしようもなかったわけですが……この場合は被害の軽減になった可能性も高いので良いのか悪いのか。

サポートをする小舟も事情は同じです。
現場に入れない。
入ってもグリッドロードまでに凄まじい時間が掛かる。
悪くすればそのままクライアントが落ちる。

さらに、このような大規模戦ではサーバーがプレイヤーの操作要求を処理するまでにとんでもない時間が掛かり、操作を入力してから実際に動くまで下手すれば数十分かかってしまう。
そのためタイタンはトンネルの硬直と合わせ、ほとんど何もできないまま撃ち落とされていったのです。
運良く脱出できたタイタンは僅か。DT(※日次メンテナンス)を迎えてサーバーが落ちれば全員強制的にログアウトで助かったところなのですが、間の悪いことに戦闘開始が日本時間の朝であったため、毎日夜八時のDTまでは長すぎました。
およそ夕方四時頃にはジャンプインした全てのタイタンが一方的に屠られていました。

これは「あってはならないこと」なのか?

さて、ここまで聞いて疑問に思った方も居られましょう。
「ロールバックしないのか?」
「こんな大規模な障害が起こったのだから運営はタイタンを弁償するべきなのでは?」と……

以前私はこのブログで払い戻しポリシーを翻訳しましたが、その中でも、『大規模戦である事』に起因する障害に関する払い戻しは否定されています。
ぶっちゃけますと「大規模戦ではこういうこともある。諦めろ」です。

言うまでも無くこれは攻め手であるPAPI側に多大なフラストレーションと理不尽感と共に損害を負わせる結果となりました。
ぶっちゃけ私も、動くどころか戦場に入ることすらできず負けることがあるというのはゲームシステムとして糞だと思います。
サーバーの強化やシステムの(あるいは払い戻しポリシーの)変更を求めるのはプレイヤーとして真っ当な意見でしょう。
ですが、あくまでもこれらの問題は既知のものか既知の問題の延長線上のものであり、それをルールと読み替えるのであればルールは敵味方に平等です。

そもそも今回の問題は対処のしようがあったんです。

実はPAPI側は前もって、攻略対象のキープスターと同じグリッドにフォータイザーを建造していたのです。正直これはよくやったと思います。
味方ストラクチャに隣接しているとテザーという効果を受けられ、無敵状態になります。まあそれが無いとしてもキープスターに待機する敵艦隊からの砲撃も届かない距離であり、安全に待機することができるのです。

しかしそのフォータイザーは活かされなかった……

もしタイタン艦隊の移動用サイノが、敵キープスターを直接攻撃できる位置でなく味方フォータイザーの上で出されていたらどうなっていたでしょうか。

そもそも敵の攻撃は届かない距離。ジャンプ後(少し待てば)テザーで無敵状態になる。グリッドロードで硬直が発生してもなんてことありません。
このような惨劇は起こらなかったはずです。
もちろん、フォータイザーの上から攻撃位置までワープしていかなければならないので一手余計に必要になりますが(ワープを阻むバブルの対策とか)、それは多くのタイタンをサーバーから守るためには必要だったことでしょう。

また、ついでに言うなら折角フォータイザーという安全地帯があるのですから、なんなら相手がやってくるより先にフォータイザーに艦隊を置いて待機させておけば(長時間待たされた人々から不満の声くらいは出るかも知れませんが)むしろジャンプインの問題に悩まされるのは敵方だったはずです。

今回死んだタイタンはTEST所属のものが多かったようですが、うちのベテランの方曰く、「NC/PLは何度もGoonとやり合ってるけどTESTはずっと蚊帳の外だったから、こういう場所にタイタンを突っ込んだ経験が乏しかった」とのことで、その辺りも判断ミスの原因があったのかも知れません。

まあこれも岡目八目&後知恵なので、あんま偉そうには言えませんけどね。
ミスは起こるものです。それはカラドリウスも、PAPIもImperiumも同じです。
今回PAPI(特にTEST)は、仕様に対する軽視あるいは迂闊の代償を無数のタイタンという形で払わされた。
敵の作戦勝ちですらなく、自滅だった。ただそれだけのことでしょう。……単に指示に従ってタイタンを失った個々人にとっては、たまったもんじゃないでしょうけど。
あとやっぱこのゲームシステムとサーバーは糞。

一応申し上げておきますとPAPIやTESTも馬鹿ではなく、タイタンをいきなり突っ込むのではなく、その前にサブキャピタル(※戦艦以下の小舟)を2フリート(約500)現場に投入しています。
その時は一応移動ができて、動作が重いながらも現着できたことでタイタンを投入しても大丈夫という判断を下したようです。
しかし、そのサブキャピタルが最後の限界を超えさせたのか、あるいはそれまで待機していた敵艦と投入された味方が一斉に戦闘機動を開始したためにサーバーの負荷が一気に増したのか、タイタンは酷い目に遭ってしまったのです。
後続のサブキャピタルも現着不能になってしまいました。

Ghost Titan Please Ignore

さて、この戦闘では奇妙な現象が起きました。
こちらのキルをご覧ください。

一切装備を持たない状態のタイタンが死んでいます。間違って装備を着けないまま飛んでしまったのでしょうか?

そんなわきゃありません。
これは何が起こったかというと、サーバーが完全にビジー状態だったせいで、タイタンがジャンプして宙域に現れた時点でまだ装備データが読み込まれておらず、そのまま無装備状態で殺されてしまったという、超大規模戦特有の現象です。
キルまでのダメージ量を計算しても、本来持っているはずのHP増加装備が反映されていないことが分かります。

実はカラドリウスもこの現象は経験済みです。
DEADコアリションがNC/PLと組んでImperiumと戦ったかつての戦争で、超大規模戦闘に出撃したうちの所属タイタンが身動き取れないまま撃沈され、無装備状態のキルメールが生成されたのです。

こういう死に方をした船は、死んだ後も何故か消えずにただ操作不能状態になり、宙域に残り続けます。
うちらはこの現象を勝手に『ゴースト』と呼んでいます。

今回の戦闘では大量のタイタンとSCが撃沈されましたが、驚いたことに約半数ほどはこの無装備キルであり、戦闘終了後も宙域には大量のタイタンが浮かんでいる(操縦不能だが敵からも攻撃できない)という奇妙な状態になりました。
これだけでも今回の戦闘の異常さが分かるかと思われます。

さて、このゴーストタイタンがこの後どうなるかと申しますと……

実は次のDT後に復活します。
少なくとも私たちの時はそうでした。

今回の戦闘、とんでもない量のタイタンが死んだようでいて、実はそこまででもないのではないかと思われます。

とは言え、「やったあ無事だ!」と喜び勇んでログインすれば、そこにはImperiumのタイタン狩りが待ち構えています。
相手のログインを待って24時間体制で網を張っているんです。こういうのをヘルキャンプと言ったりします。
これだけタイタンが居れば、いくら「ログインするな」って味方に言われても間違って、あるいは話を聞かずにログインするアホが出ますからね……

アンデッドの如く生き残った船たちは今だログイン不可の状態ですが、おそらくPAPIはImperiumがくたびれてきた頃合いを見計らって救出フリートを出す事でしょう。
そしておそらく彼らはまた戦線に復帰するはずです。

今回の件の影響は?

さて実際の所今回の件はどの程度の影響があるのか。
以下は私の勝手な予想です。

短期的にはPAPI側は士気が低下することでしょう
経緯はどうあれシステムの問題に行動を阻まれた状態で一方的にタイタンを沈められたんですから、そりゃ萎えない方がおかしい。
やられた人の中には引退者も出るかも知れないですね。

今回失われたタイタンは、PAPIが戦争のため集めたタイタンの1/5にも満たない数ですが(私も正確な数は知らないので割合としてはさらにもっと少ないかも知れない)、タイタンファイトに動員できる数が減ることでそういう戦闘はしばらくの間減るかも知れません。
とは言え、これがImperiumの反撃の狼煙とまでなるかどうかはやはり不明です。
今回の痛すぎる戦訓はPAPI側のタイタン運用方針にも影響を与えるでしょう。とりあえずさっき私が説明したような、手間を掛けてタイタンの安全を確保する運用も合意を取り付けやすくなるのではないかと思われます。

中期的に見れば、絶賛領土を焼かれているImperiumに対して、今回主に被害を受けたTESTは(PHもか)、銃後にある生産拠点も採掘を行う金策領域も無事なわけなので、どうにかしてタイタンを捻出してくることでしょう。
……TESTがこの敗戦でImperiumと講和するようなノーボール野郎でなければの話ですが。

長期的に見ればこの件は宇宙の在り方を三国志ではなく東西戦争に決定づけるものになるかも知れません。
Legacy(含TEST)はもともとImperiumとそこまで関係が悪くも無く、今回は敵に回ったとは言えこれまで決定的な遺恨も存在しませんでした。
ところが今回の一件は、経緯はどうあれ形としては、身動き取れぬまま大量のタイタンをImperiumに沈められたことになるわけで、運営さんに、次いでImperiumに対してバーニングするプレイヤーも少なくないはず。
あるいはこれが決定的な決裂になるのかも分かりません。

実際どうなるかは分かりませんが……
ともあれ今回の一件は、一手の戦術的ミスがゲームシステムの問題にも絡んで破滅的な影響をもたらした事例として、宇宙の歴史に刻み込んでおくべき出来事でしょう。
なお運営さんは従来のポリシー通り、公式のニュースで今回の件に対する補償を否定していますが、それはそれとしてこんな酷い事があったのだから何らかの再発防止策は検討するのではないかと思われます。(どの程度の改善になるのかはともかくとして……)

そして初心者の皆様は是非とも、「タイタンだろうと状況が整えば3桁まとめて一方的に吹っ飛ぶ」ということを覚え置いてくださいませ。
宇宙空間に出た船はどんな船だろうと沈む危険があるのだという事が、これで分かるのではないかと思います。

もし私の記事を読んでeve onlineやってみたいと思った方がいらっしゃいましたら、こちらのCorpによる招待リンクからアカウント作成をどうぞ。
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このリンク踏んだからと言って義理が出来たりはしませんのでご安心下さい。

この記事を書いたSuzume Laurantは羊社 Electric Sheep Machinery に所属してます。
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